BLOG

令和8年度 茨木市政方針

本日3月4日に茨木市議会3月議会が開会しました。
開会日は、市長から令和8年度の市政方針が述べられました。
明後日と週明けの3月9日(月)に各会派からの代表質問が行われます。

以下、PDFファイルです。
茨木市政方針

 

令和8年度施政方針

令和8年3月定例市議会の開会に際し、令和8年度当初予算並びに諸案件のご審議をお願いするにあたりまして、市政運営についての所信と施策の概要を申し述べ、議員の皆さま並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたく存じます。

 

令和7年度は、大阪・関西万博が賑わいを見せた一方、依然続く物価の高騰が市民生活に影を落としました。本市においては、プレミアム付き商品券事業や小学校給食の無償化など、皆さまの暮らしを支える施策を講じました。

また、もはや夏の日常となった長く続く災害級の酷暑に対しては、小学校等への暑さ対策や省エネ家電の購入補助など、そして、全国各地で相次いだ熊による脅威は大阪府も決して例外ではなく、「北部地域ツキノワグマ対策会議」への参加など、本市として対応を強めたところであります。

そのような状況下、本市在住の森健司選手が東京2025デフリンピック空手競技において金メダルを獲得され、前を向く勇気と元気を届けていただきました。また、令和8年早々には、本市在住の畠山丑雄氏が上梓された小説「叫び」が芥川賞を受賞され、さらに同作品中では本市の郷土史がふんだんに紹介される、という二重の喜びとなり、敬意と感謝に絶えないところであります。

日本全体が人口減少社会に突入している中、多くの皆さまのおかげをもちまして、本市人口は長らく増加トレンドにあり、本市は「選ばれるまち」であると一定評価が可能であります。しかしながら、あくまで自然減を社会増が支える構造であり、安穏としてはいられません。

仮に人口が減少したとしても、本市の活力を維持していくためには、「共創」をキーワードに据え、市内外の皆さまの日常・非日常の活動を創発してまちの景色にしていく、交流人口や関係人口の創出に努めていくことが肝要であります。

 

VUCAの時代と言われて久しい昨今、正解や答えにたどり着くことは容易ではなく、しかもそれらは一定ではありません。一方で、AIの発達により、正解や答え“のようなもの”を誰もが簡単に手にできるようになりました。

本市総合計画に大きく掲げる「共創のまちづくり」におきましては、多種多彩な皆さまとともに、「問い」を大切にしながら、対話と議論、実験を積み重ねてまいります。

そして、人それぞれが備える感性や感情を大切に、「コト」や「トキ」の共有から共感を、さらに共鳴するかのように新たな活動を呼び起こすことで、皆さまそれぞれの自己実現や「豊かさ・幸せ」の実感につなげてまいります。

 

共創のまちづくりの象徴であり、中心地・実験場である「おにクル」は、2年目も1年目同様、延べ年間約200万人もの皆さまにお越しいただきました。数ある建築賞の中でも特に権威のある「BCS賞」など、現在18もの賞をいただいており、誠に光栄であります。

3年目を迎えた「おにクル」におきましては、さらなる深化はもちろんのこと、皆さまとの共有・共感を前提に、「おにクル」の外へ、まちへの展開に挑戦してまいります。

 

山とまちをつなぐハブ拠点をめざす、「ダムパークいばきた」におきましては、昨年、長さ日本一の歩行者専用吊り橋「ゴウダブリッジ」が完成し、賑わいの創出に向け風の丘ゾーンの指定管理も始まりました。これまでからのダムパークいばきたコミュニティの皆さまの活動に加えて、夏には湖面アクティビティ、冬にはイルミネーションなどのイベントが開催され、着々と実験的試みが積み重ねられております。

令和8年度も、引き続き山とまちをつなぐハブ拠点をめざして、エリアマネジメントやハード・ソフト両面からの取組を進めてまいります。

共創に向かっては、市民の皆さまに加えて、10万人以上が在勤される市内9千もの事業者の皆さま、2万人を超える学生を擁する市内5大学、1万人を超える生徒が学ぶ10の高等学校等の皆さまも、とても大切な存在であります。

令和7年度にさらに進化を遂げたまちと企業をつなぐオープンカンパニー事業「いばらき、クルクル。」をはじめ、つなぐ取組、それぞれの自己実現に向けたサポートを続けてまいります。

 

以上を踏まえまして、市民の皆さまが「安全・安心」で「豊かさ・幸せ」を実感できる「次なる茨木」に向け、市民の皆さまとお約束しました政策6本柱に沿って、令和8年度の諸施策の概要を申し述べます。

 

第1に、「人と自然が共生する持続可能なまち」についてであります。

 

【中心市街地のまちづくり】

中心市街地のまちづくりにつきましては、「次なる茨木グランドデザイン」の「ひと重視・プロセス重視」の考え方を踏まえつつ、「2コア1パーク&モール」の都市構造をいかし、多様な民間主体と連携を図りながら、「ひと中心のまちなか」の実現に向けた取組を着実に積み重ねます。

まず、「パーク」につきましては、その中核施設である「おにクル」は、共創の中心地、実験場として多彩な活動が日々積み重ねられておりますが、さらなる「場づくり」の取組などによって、一層の出会いや参加を創出し、共創の取組を中心市街地や地域へ広げていきます。

市民会館跡地エリア周辺につきましては、さらなる賑わい創出に向け、市民会館跡地エリア第2期整備へ向けた取組を進めるとともに市役所前線の整備へ向けた設計を行います。

「2コア」である両駅前の再整備につきましては、阪急茨木市駅西口では、駅前ビルの建替えに向け、権利者組織の設立に関する手続を進めるとともに、連絡デッキの整備や駅前広場の改修等について検討を進めます。

また、JR茨木駅西口では、「駅前周辺整備基本計画」における整備方針を踏まえて、引き続き、権利者と協議を進めるとともに、駅利用者の利便性を高めるためエスカレーターの設置工事に着手します。

「モール」につきましては、ひとが中心の、歩きやすく歩きたくなる魅力的な空間を形成するため、中央通り側道の再編に向けた社会実験などを行う「みちクルプロジェクト」を継続し、交通状況の検証や空間の利活用に向けた機運醸成などに取り組みます。

【北部地域のプロジェクト】

北部地域の魅力づくりにつきましては、地域活動を支える皆さまと思いを共有しつつ積み重ねてきた連携をいかしながら、山間部ならではの資源や魅力を発信し、つながる・つなげるための多様なきっかけづくりを進めます。

安威川ダム周辺整備につきましては、「ダムパークいばきた」を北部地域のハブ拠点としてさらに磨きをかけ、賑わいの創出と周辺地域へ効果を波及させることをめざして、ダム湖面での水上アクティビティに必要となる施設整備、竜仙峡広場での社会実験の実施、風の丘ゾーンの魅力を向上させる民間施設の整備などを行います。

彩都東部地区につきましては、段階的に土地区画整理事業と企業立地を進め、次代を見据えた、多様な企業・業態が集積する拠点の形成と、社会・地域の発展に資するまちづくりを推進します。

また、事業未着手地域につきましても、引き続き、府等と連携して、事業化に向けた地権者の主体的な活動の支援を行います。

【景観】

魅力ある景観の形成につきましては、事業者との対話を通じて建築物等の良好な景観誘導を行うとともに、広告景観の質の向上をめざして、屋外広告物の除却・改修に対する補助を継続します。

また、児童を中心とした多様な世代の景観への意識向上のため、景観絵画コンクールを引き続き実施します。

【イコクルいばらき】

「イコクルいばらき」につきましては、多様な主体による持続可能なまちづくりの推進のため、「まちづくり連携に関するパートナー宣言」に基づく進出事業者等との連携・対話により、魅力向上に資するイベントを引き続き開催するほか、防災機能向上のため、さらなる連携の充実に取り組みます。

【交通政策】

渋滞ゼロをめざしたまちづくりにつきましては、国道171号西河原交差点及び市道総持寺駅前線の早期完成をめざすほか、府道茨木寝屋川線の事業認可区間の早期の用地取得に向け、国や府と連携して進めるとともに、市道東宇野辺町交差点等の改良を進めます。

道路整備の推進につきましては、交通環境の向上を図るため、都市計画道路駅前太中線の供用開始をめざすほか、歩行者等の安全性の向上に向けて、歩道の段差解消等のバリアフリー化や自転車通行空間の整備を進めるとともに、バリアフリー基本構想の見直しに着手します。

安全で快適な自転車利用環境の構築につきましては、自転車利用者への交通反則通告制度導入を受け、正しい交通ルールの周知徹底とともに、引き続き、自転車乗車用ヘルメットの着用支援に取り組むほか、駐輪環境の整備を進めます。

公共交通の維持につきましては、既存交通の利用促進に努めるとともに、山間部の移動手段確保に向け、引き続き、地域の皆さまとともに取り組みます。

【公園の魅力向上】

公園の魅力向上につきましては、共創の取組を市全体に展開する最適な場の一つであり、地域住民、事業者などの多様な主体と連携し、公園の利活用を促進する「みんなで育てる公園プロジェクト」の仕組みづくりに取り組むほか、公園の多機能性の発揮や魅力向上をめざして、今後の公園マネジメントの方針を定める「パークマネジメント基本方針」の策定に着手します。

また、利用者の快適性の向上のため、公園や児童遊園の再整備のほか、バリアフリー化、植栽環境の整備などに引き続き取り組みます。

【街路樹の整備】

街路樹の整備につきましては、街路景観の形成や道路利用の安全・安心の確保に向け、「街路樹再整備実施計画」を策定するとともに、適正な維持管理に継続して取り組みます。

【上下水道事業】

上下水道事業につきましては、将来にわたる安定的な事業継続に向け、さらなる経営基盤の強化に努めるとともに、中央ポンプ場の再整備に向けた基本設計を行うなど、引き続き、施設及び管路の計画的な更新等に取り組みます。

【環境・ごみ処理】

脱炭素に向けた取組につきましては、既存公共施設のZEB化可能性調査の結果を踏まえて、省エネ化や再エネ導入を推進するとともに、市内事業者等で構成する脱炭素プラットフォームにおいて、脱炭素に関する情報共有や、事業者間連携の促進に取り組みます。

生物多様性の保全につきましては、今後の効果的な取組や啓発につなげるため、市民団体等と自然環境の現状把握に努めるとともに、活用と保全につながる基礎資料を計画的に作成します。

ごみ処理事業につきましては、循環型社会の形成をめざして策定した「一般廃棄物処理基本計画」に基づいた取組を進めるとともに、ごみ処理施設の将来的な更新に向けた整備方針の策定に着手します。

 

第2に、「次代の茨木を担う人を育むまち」についてであります。

 

【待機児童・保育・学童保育】

待機児童ゼロに向けた取組につきましては、新たに184人の受入体制を確保するほか、さらなる受入体制や保育環境の拡充に向け、計画的な施設整備を継続します。

また、保育人材確保のため、保育士資格取得に係る受験手数料の補助制度を創設するとともに、保育士の負担軽減のためICTを活用した業務システムの導入費用を補助します。

子育て家庭に対応する支援の充実につきましては、保護者の多様な働き方やライフスタイルにかかわらない新たな支援として、こども誰でも通園制度を開始します。

学童保育につきましては、大池小学校内に学童保育専用施設を整備するなど、引き続き保育場所の確保に向けた取組を進めます。

また、保護者の利便性向上と、指導員の負担軽減による離職防止など人材確保につながる事務の効率化を図るため、ICT業務システムを導入します。

【次世代育成支援】

「茨木版ネウボラ」につきましては、まち全体での子育て支援の取組を推進するため、引き続き「おにクル」を中心拠点として市民、学生、企業などの多様な主体が担い手となり、誰もが子育てを応援できる環境を整備するとともに、子育て家庭の孤立を予防し、安心して子育てできる環境を整備するため、地域と連携した切れ目のない相談支援体制の充実に取り組みます。

生きづらさを抱えるこども・若者とその保護者への支援につきましては、子ども・若者自立支援センターにおいて、施設特性をいかした多様な支援の充実に取り組みます。

また、国が掲げる「こどもまんなか社会」の実現をめざして、市内の高等学校や大学等と連携するなど、こどもの意見を聴く仕組みの構築を進めます。

療育体制の充実につきましては、児童発達支援センターを中心に、引き続き障害児通所支援事業所への助言や援助等を行うほか、相談支援体制の充実に向けた整備を進めます。

【学校教育】

一人も見捨てへん教育につきましては、第6次5か年計画「茨木っ子プラン ミつくる」に基づき引き続き取組を進めます。

非認知能力の育成につきましては、中学校区の保幼小中が一体となって取り組むモデル校区を設定し、その成果や効果的な取組を市内に広げます。

また、自己管理能力や自身の内面を客観的に見る力などの育成のため、茨木っ子ノートの活用を進めるとともに、豊かな創造性や協調性を育むため、児童生徒がJAZZに触れる機会の拡充を進めます。

魅力ある学校園づくりの推進につきましては、「読み」のスキルを高める指導の充実と児童の課題に応じた授業づくりに向け、多層指導モデルMIMのモデル校を拡充するなど、授業改善を推進します。

個に応じた学びの保障につきましては、支援を必要とする児童生徒が増加している状況に対応するため、合理的配慮指導員派遣事業の拡充など必要な環境整備を行うとともに、日本語通訳が必要な児童生徒への支援として電子翻訳機を導入します。

不登校児童生徒への対応につきましては、不登校児童生徒支援室での活動の一環として、高等学校との連携によるキャリア教育や、給食体験を実施します。

教育環境の整備につきましては、保護者の負担軽減に向けて国等の動きと合わせて就学援助制度の拡充に取り組むほか、相談支援体制の充実に向けて教育相談担当員や専門発達相談員を増員します。

また、教育情報ネットワークにおいて、セキュリティ確保と利便性向上の両立を図りつつ、ネットワーク全体の構成・コスト・運用業務の最適化を進めるとともに、コンサルティング事業者を活用して次期教育情報ネットワーク構築に向けた全体方針を策定するほか、教育委員会と学校の連携の迅速化、効率化に向け、学校管理職を対象に校務用のチャットシステムを本格導入します。

部活動の地域展開の推進につきましては、地域クラブモデル実施の拡充や運営体制構築を行います。

【学校給食・保健・環境整備】

学校給食につきましては、国における学校給食費の抜本的な負担軽減を踏まえ、小学校給食の無償化を実施するとともに、中学校給食につきましても安全・安心でおいしい給食の無償提供を継続します。

また、小学校給食の安全性のさらなる向上と児童への食育推進等を図るため、磁器食器から樹脂食器に順次更新します。

学校施設の整備につきましては、教育環境の向上や老朽化対策を図るため、LED照明導入に向けた検討やエレベーター設置、トイレ改修などを計画的に進めます。

【スポーツ推進】

スポーツ施策の推進につきましては、生涯スポーツ社会の実現をめざして、スポーツ基本法や基本計画を踏まえつつ、本市のスポーツ推進の指針となる「第二期スポーツ推進計画」を策定するほか、市民プールのあり方に係る整備方針を策定します。

スポーツ施設の整備につきましては、スポーツ環境の充実や競技人口の増加を図るため、「ダムパークいばきた」の湖畔ゾーンにサッカー競技等の公式規格を満たした多目的運動広場の整備等を進めるほか、東市民体育館アリーナへの空調設置工事を行います。また、老朽化対策として、市民体育館トイレの改修工事、春日丘運動広場の多目的トイレ設置工事、竜王山荘の外壁改修などを行います。

【図書館】

図書館につきましては、児童が読みたい本に出会う新たな機会を創出するとともに、誰もが読書に親しめる環境整備を推進するため、いばらき市電子図書館に、小学校での一斉読書や授業等にも活用できる電子書籍を導入します。

【公民館】

公民館につきましては、利用者の利便性の向上や施設の長寿命化のため、計画的な改修やバリアフリー化に継続して取り組みます。

【青少年健全育成】

青少年の健全育成につきましては、引き続き、地域の皆さまの協力を得て放課後子ども教室を実施します。

また、青少年の安全・安心な体験活動の充実に向けて、青少年野外活動センターにおいて、第3キャンプ場のテントをリニューアルするとともに、高校生を対象としたキャンプ事業を拡大します。

 

第3に、「ともに支え合い・健やかに暮らせるまち」についてであります。

 

【物価高騰対策】

物価高騰対策につきましては、厳しい経済状況にある市民生活や事業活動を支援するため、令和7年度補正予算により措置した事業を順次展開するほか、一般家庭における水道料金の基本料金を10か月分免除するなど、継続して支援策を進めます。

【地域医療】

救急病院の誘致につきましては、基本協定の締結に向けて市と事業者候補者で構成するプロジェクトチームを立ち上げるなど、より一層、連携・協力して事業を進めます。

地域医療の充実につきましては、関係機関と連携して、救急医療体制の確保や障害者歯科診療の実施、在宅医療と介護等との連携の推進などに引き続き取り組みます。

【地域共生社会の実現】

地域共生社会の実現につきましては、地域における複雑化・複合化した課題等に対応するため、市内5圏域への設置が完了した地区保健福祉センターを拠点として、地域の皆さまや様々な関係機関との連携を強化し、包括的な支援体制づくりを進めます。

また、計画的な保健福祉施策の推進に向けて、総合保健福祉計画の中間見直しを行うとともに、その内容をより多くのかたに周知するため、平易にまとめた冊子を作成します。

【高齢者福祉】

高齢者の介護予防につきましては、介護サービス利用者の自立支援と重度化防止を図るため、サービス利用後の効果測定を行うシステムを導入し、効果的なサービス利用の啓発を行います。

高齢者福祉サービスの充実につきましては、高齢者の生きがいと出番の増加を図るため、街かどデイハウスの新設やコミュニティデイハウスの運営補助の拡充を行うほか、高齢者のフレイル予防と生活の質の向上をめざし、加齢性難聴のかたへの補聴器の購入費用の補助制度を創設します。

認知症のかたやそのご家族への支援につきましては、行方不明時の早期発見と安全確保を図るため、GPSを活用した見守り機器の導入費用を補助します。

介護保険制度につきましては、介護が必要な状態となっても住み慣れた地域で生活することができるよう、計画的な施設整備等を進めるほか、引き続き、認定調査や介護給付の適正化に努めます。

【障害者福祉】

障害者福祉につきましては、障害のあるかたの社会生活や日々の暮らしを支えるため、障害福祉サービス事業者を対象に医療的ケアなどに関する研修や資格取得に必要な経費を補助するほか、引き続き持続可能なサービス提供基盤の確保等に取り組みます。

また、障害福祉サービス事業者による適正なサービスの提供と、質の確保及び向上が図れるよう、引き続き指導監督を行います。

【生活保護】

生活保護制度につきましては、保護基準にかかる最高裁判所の判決を踏まえた国の方針に基づき、保護費の追加給付を実施するほか、引き続き、適切な制度運営に努めるとともに、必要に応じた細やかな支援を行います。

【健康づくり】

健康づくりの推進につきましては、がんの早期発見・早期治療を目的として、身近な受診機会の確保による利便性の向上のため、巡回がん検診を拡充します。

また、「休養・こころの健康づくり」の推進を図るため、大学と共同で生活習慣の改善に向けたプログラムの作成に取り組みます。

【感染症対策】

感染症対策につきましては、予防接種関係法令等に基づいて希望者の接種機会の確保に継続して取り組みます。

 

第4に、「都市活力があふれる心豊かで快適なまち」についてであります。

 

【地域産業の基盤強化】

市内企業の支援につきましては、企業の認知度向上や企業間の連携を推進するため、工場見学等を通じて企業の魅力を発信する「いばらきオープンカンパニー」において、出張ワークショップや参加企業同士の交流会を継続して実施するとともに、オープンカンパニーの環境を整備するための機器の購入等への補助制度を創設し、さらなる内容の充実に取り組みます。

また、市内産業の活性化を図るため、産業活性化プロジェクト促進事業補助金において、ふるさと納税返礼品の拡大等につながる新商品等の開発にかかる経費の補助を拡充します。

雇用・就労の支援につきましては、求人・求職者の双方のニーズを捉えたマッチングを図るため、引き続き、合同就職面接会を実施するとともに、中学生以上の若者を対象に職業観の醸成や市内企業の魅力の発信のため、職業体験イベントを継続して実施します。

創業支援につきましては、これまでの支援施策を継続するとともに、事業者同士の交流の場の創出などに取り組みます。

観光の推進につきましては、市内での回遊・消費の促進により地域経済の活性化につなげるため、観光協会や民間事業者、近隣市等と連携し、「ダムパークいばきた」を中心とした“山半分”の魅力をいかしたツアー等のコンテンツ造成や市内外へのプロモーションなどに取り組みます。

【農林業振興】

農林業施策の計画的な推進につきましては、農業の担い手確保や農地の適正管理をめざすとともに、農林業に求められる役割やニーズを明らかにするため、概ね10年後のあり方を示した「(仮称)農林業振興ビジョン」の策定に着手します。

農業振興につきましては、持続可能な農環境を整えるため、ため池などの農業生産基盤施設の整備・改修を継続するほか、地産地消や猟友会等と連携した鳥獣被害対策への取組を継続します。

また、遊休農地の解消と担い手の確保・育成をめざして、地域計画に基づいて意欲ある担い手への農地集約等を進めるほか、引き続き、地域農家制度及び就農支援塾「あぐりば」の運営に取り組みます。

林業振興につきましては、市民参加型の森林整備を推進するため、森林環境サポーター養成講座を継続して実施するとともに、本市の里山が有する多面的機能の維持・保全に向けて、森林経営計画の策定や森林整備を進める地域への支援、森林整備ボランティア団体への活動補助に、森林環境譲与税を活用して取り組みます。

【魅力発信】

市の魅力発信につきましては、「おにクル」、「ダムパークいばきた」をはじめとした魅力資源をいかした市内外への魅力発信を行うため、市民の皆さまとともに市のPR動画を作成するほか、引き続きふるさと寄附金制度を通じて本市の魅力を知っていただき、応援していただけるよう取り組みます。

また、市政情報の発信につきましては、より使いやすく、わかりやすい市ホームページをめざし、リニューアルとともにコンテンツの充実に取り組みます。

【歴史遺産の保存・魅力発信】

歴史遺産の保存・魅力発信につきましては、郡遺跡・倍賀遺跡の発掘調査で発見された木棺墓の将来的な展示公開に向けた保存処理を行うほか、さらなる「いばきた」の活性化につながる魅力発信に向け、キリシタン遺物史料館の展示設備及び機能の充実に取り組みます。

【文化振興】

文化振興につきましては、こどもが文化芸術にふれる機会の充実に向け、市内事業者と連携して文化芸術公演へ市内の小中学生を招待するほか、現代美術の持続的な推進体制確保などに向けて、多様な取組が連携したイベント等を行います。

【生涯学習】

生涯学習につきましては、「学んで楽しいと思える生涯学習活動のできるまちの実現」をめざし、100を超えるきらめき講座や、大学・企業との連携講座等、多種多様な学習機会を引き続き提供します。

 

第5に、「ともに備え命と暮らしを守るまち」についてであります。

 

【防災・減災対策】

地域防災力の向上につきましては、国や府の計画との整合を図るため、地域防災計画の修正を行うほか、自主防災組織への支援として、災害発生時における迅速な避難所の開設に向けた手順書の作成や訓練に連携して取り組むとともに、「地域版避難所運営マニュアル」の作成支援を継続します。

災害時の迅速かつ円滑な体制構築につきましては、発災時にいち早く避難所開設ができるよう避難所の門扉等にキーボックスを順次設置します。

また、多くの避難者が見込まれる避難所へ災害用備蓄品保管庫を追加設置するとともに、医療的ケア児者が避難所生活で必要となる電力確保に関する備品を整備します。

市民の皆さまへの周知・啓発につきましては、新たな内水リスクに対応したポスター版の「洪水・内水ハザードマップ」などを作成するほか、自助・共助の防災意識の高揚を図るため、幅広い世代を対象にした防災イベントを実施します。

また、災害時の一時避難地等として指定している公園の防災機能の周知・啓発を引き続き行います。

災害に強いインフラ整備等につきましては、橋梁の定期点検及び計画的修繕の実施や、道路利用者及び第三者に被害の恐れがある事故の防止に向けた道路附属物等の点検に取り組むほか、計画的に上下水道施設の耐震化を進めるとともに、集中豪雨等による浸水被害を軽減するため、水路施設の機能維持と下水道による計画的な雨水対策を推進します。

建築物の耐震化につきましては、公共施設の減災対策のため、生涯学習センター「きらめきホール」の天井の改修設計に着手するほか、民間建築物における取組を促進するため、「住宅・建築物耐震改修促進計画」を改定するとともに分譲マンションの耐震診断の補助金を拡充します。

【防犯対策】

防犯体制の充実につきましては、犯罪抑止と市民の皆さまの安全・安心の実感、防犯意識の高揚に向けて、通学路等の見守り用防犯カメラの運用など地域の安全につながる取組を推進します。

また、自治会等の負担軽減を図るため、引き続き防犯カメラ設置補助を行うほか、地域における防犯活動を促進するための啓発や支援を行います。

【消防・救急体制】

消防・救急体制の充実につきましては、消防車両・資機材の整備を計画的に行うほか、地震、林野火災などの大規模災害に対応するために、各種災害の想定訓練や部隊の運用能力を高めるための図上訓練を実施するなど消防職員の災害対応力と消防団との連携強化に取り組みます。

また、増加する救急需要に対応するため、救急隊員の知識、技術の向上を図る研修などを継続するほか、救急業務の円滑化に向けて、医療機関との連携を進めるとともにマイナ救急を導入します。

【消費者施策】

消費者トラブルへの対策につきましては、各年代層への消費者教育を推進するため、引き続き関係機関と密に連携するほか、特殊詐欺への対策を強化するため、警察等と連携した注意喚起や対策機器の無償貸与を継続します。

【動物愛護】

動物愛護の推進につきましては、殺処分ゼロをめざした取組の充実を図るため、所有者不明猫を対象とした避妊・去勢手術費補助金の補助額を拡大します。

 

第6に、「対話重視で公平公正な市政運営」についてであります。

 

【共創のまちづくり】

共創のまちづくりにつきましては、市民の皆さまや事業者、団体など、多様な主体と一緒に作り上げる参加型企画を実施するとともに、様々な共創を生み出す場や仕掛けづくりをめざした取組を進めます。

また、多くの皆さまの共感・賛同・応援によって、市民団体の活動を支援する新たな手法として、ふるさと納税を活用したクラウドファンディング型の補助金を創設します。

【対話重視のまちづくり】

対話を重視したまちづくりにつきましては、若者世代や多様な主体の声を集めて市政にいかすとともに、市の課題や市民ニーズを把握するため、引き続き、手法を工夫しながらタウンミーティングを実施します。

【地域コミュニティの推進】

地域コミュニティにつきましては、円滑な自治会活動に寄与するため、ICT利活用事業の促進に係る補助金を創設するとともに、引き続き、多様な主体の連携・協働を促す「協議の場づくり」や学生と連携した地域活動の支援を実施します。

また、住民相互の交流を図り地域への愛着や誇りを育むため、地域住民の主体的な活動への支援を拡充します。

コミュニティセンターにつきましては、「おにクル」での成果を地域にも広げていくため、だれもが気軽に立ち寄れる居心地のよい空間づくりに向けた実験的な取組を、地域の皆さまの意向を踏まえながら進めます。

また、利用者のさらなる利便性の向上を図るため、引き続きスマートロックの導入を計画的に進めます。

【人権・男女共同参画】

人権施策につきましては、社会情勢の変化に対応して施策を推進するため、「第3次茨木市人権施策推進計画」を策定するほか、いのち・愛・ゆめセンターの長寿命化を推進するため、エレベーター改修、トイレ改修などを計画的に進めます。

非核平和の取組につきましては、戦争の悲惨さや平和の尊さを次世代に引き継ぐため、学校と連携して、本市の戦争の記憶について探求する連続授業を実施し、その成果を非核平和展で市民の皆さまと共有します。

男女共同参画につきましては、社会情勢の変化に対応した施策の推進を図るため、「ジェンダー平等プラン(第4次茨木市男女共同参画計画)」の策定に向けた意識調査を実施します。

また、性的マイノリティに関する取組について引き続き事業所に啓発するほか、困難な問題を抱える女性に対する相談支援や情報提供等に継続して取り組みます。

多文化共生につきましては、外国人住民等の居場所づくりや地域との交流の場の提供などに継続して取り組みます。

【使いやすい行政サービス】

使いやすい行政サービスにつきましては、市民の皆さまの利便性向上に向け、キャッシュレス決済等の対象を拡充します。

また、証明発行窓口の混雑緩和とコンビニ交付の利用促進のため、行政キオスク端末を市民課窓口に導入します。

さらに、「行かなくてもいい市役所」を基本としつつ、「書かない窓口」など、市民の皆さまの負担が最小限となる窓口のあり方について引き続き検討を進めます。

【公共施設等マネジメント】

公共施設等のマネジメントにつきましては、施設の劣化状況や「おにクル」の整備、社会情勢の変化等を踏まえ、施設機能の全体最適化や保全手法等に係る考え方を示す、「茨木市公共施設最適化方針」及び「茨木市公共施設保全方針」の定期的な見直しを行います。

【次なる茨木DX】

くらしのデジタル化の推進につきましては、オンライン手続における決済方法の選択肢を増やすなど、市民や事業者の皆さまにとって、利用しやすい手続の充実に引き続き努めます。

デジタルデバイド対策につきましては、市内でICT関連の講座等を実施しているNPO法人と連携し、試験的に出張スマホ相談を実施します。

また、自治体情報システムの標準化・ガバメントクラウド化につきましては、引き続き、国の補助金を活用しながら着実にシステム移行を進めます。

【人事行政】

人事行政につきましては、行政需要の複雑・多様化や人材確保の競争が急速に進む中にあっても、共創のまちづくりを実現するため、「茨木市人材育成・確保基本方針」に基づき、多様な人材の確保や育成、職員一人ひとりが持てる力を最大限発揮できる働きやすい職場環境の構築に取り組みます。

 

以上、市政運営にあたっての基本的な考え方、並びに本会議に提案いたしております予算の内容を踏まえ、施策の概要について、ご説明いたしました。

 

本市の財政見通しにつきましては、歳入面では、税収において賃上げによる所得の増加等に伴って一定の増収を見込むものの、歳出面では、社会福祉経費の増加や長期化する物価高騰の影響が継続しており、経常経費が著しく増加している厳しい財政環境にあります。

今後も財政計画に定めるビルド&スクラップの実践やハード事業の適切な選択による市債発行の抑制など、まちづくりを支える「財政の健全性の確保」に取り組み、誰もが「安全・安心」で「豊かさ・幸せ」を実感できる次なる茨木の実現に向けた施策を推進し、「共創のまちづくり」を進めてまいります。

 

これまで「共創のまちづくり」をプロセス重視、ひと重視で進めてまいりました。これらは時間がかかると感じることもありますし、目に見えて大きな成果が約束されるとも常に最善の選択をできるとも限りません。まちに関わる皆さまと試行錯誤を積み重ね、より良い方策が何かを考えていく時間、そこで生み出される共有と共感は熱量となり、関わった一人ひとりの中に蓄積されます。

 

まちのあちらこちらに、たとえ小さくとも尊い、幸せや達成感、つながりが感じられる居場所、共創の場があり、そこでの熱量を積み重ねていけば、時には人をやさしく温める力に、時には自己実現へ動かす情熱に変化して、時がたっても強く残る想いへとつながり、皆さまそれぞれにとっての、そしてまち全体としての「安全・安心」「豊かさ・幸せ」へ昇華されていくもの、と確信しております。

 

「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」とは、昨年MLBで殿堂入りされたイチロー氏の言であります。インド独立運動を主導したマハトマ・ガンジーも「小さな進歩の積み重ねが、大きな成功を生む」と語ったとされており、今年の大河ドラマで注目を集める豊臣秀吉は「一歩一歩、着実に積み重ねていけば、予想以上の結果が得られる」旨、言い残したとされております。

令和8年度におきましても、プロセス重視、ひと重視の共創のまちづくりを進め、輝かしい未来に向けた確かな変化をもたらすべく一つ一つ積み重ねていく決意と覚悟であります。

 

どうか、議員の皆さまをはじめ、市民の皆さまにおかれましては、市政の推進に、より一層のご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

ブログの一覧を見る